旅行者に人気の Airbnb ですが、住人からみるとあまり嬉しくない存在であることも少なくありません。
今回はそんな Airbnb の問題点を見てみましょう。
レッスンの内容
徐々にホテル化するアパートたち
今日の花子さんはマリーさんのアパートにお邪魔しています。来る途中のエレベーターホールで住人らしからぬ人達とすれ違ったようですよ。
会話
Hanako : J’ai croisé des jeunes avec des valises dans la halle d’ascenseur.
エレベーターホールで、スーツケースを持った若い人たちとすれ違ったわ。
Tu ne m’as pas dit qu’il n’y avait pas beaucoup de jeune dans cet immeuble?
この建物に若い人は余りいないって言ってなかったけ?
Marie : Si je te l’avais dit. Mais depuis quelques années, la situation change énormément dans cet immeuble.
ええ、そう言ったわね。でも何年前からか、この建物の状況は大きく変わったのよ。
Hanako : Qu’est ce qu’il change ? Il y a plus de jeunes ?
何が変わったの?若い人が増えたの?
Marie : Oui et non. En fait, plusieurs propriétaires louent leurs appartements via Airbnb.
その答えは、はいといいえね。何人もの家主が Airbnb 経由でアパートを貸しているの。
Du coup, il y a des touristes, souvent des jeunes, mais aussi des familles, des couples, etc.
だから旅行者がいるのよ。大体は若い人たちね。でも家族やカップルなんかもいるわね。
Hanako : Ah, oui, ils doivent être locataire d’Airbnb.
ああ、なるほど。彼らはきっとAirbnbで借りた人たちだったのね。
Mais ce n’est pas gênant de se croiser des gents inconnus dans l’immeuble ?
でも知らない人たちと建物の中ですれ違うのっていやじゃない?
Marie : Bien sûr que si, c’est assez gênant.
ええ、もちろんよ。とてもいやだわ。
Parfois, il y a des gents qui ne respectent pas les autres habitants.
時には他の住人を尊重しない人だっているもの。
Ils se moquent, car ce n’est pas leurs propres appartements.
彼らにはどうでもいいのよね。だって彼らのアパートじゃないのだもの。
ポイント
via Airbnb
「via」は「~を経由で」という意味の前置詞です。「via Airbnb」は「Airbnb(というサイト)経由で」という意味ですね。
他にも移動手段の中継地を表すときにも使われます。
Je vais à Paris via Londres.
ロンドン経由でパリに行きます。
Ils se moquent
「se moquer」は「馬鹿にする・どうでもいい」という意味。「~を馬鹿にする」という時は「se moquer de ~」の形で使います。
ただ単に「どうでもいい」と言いたいときには「Je m’en moque」と「de ~」の部分を代名詞の「en」に変えてよく使われます。
住人からみる Airbnb の問題点
騒音問題
Airbnb として貸し出されている部屋があるアパートの住人が特に迷惑するのが騒音問題です。
旅行者は当然旅行気分なので、夜遅くまで騒いでいることがあります。しかも周りの住人との付き合いも考えなくていいのですから、人によっては自宅ではできないような「fête パーティー」を開催したり…
また悪気はなくても、本来は1人用の部屋に何人もが宿泊した場合は、生活音も何倍にもなってしまいます。
ごみ問題
フランスは地域によってごみの分類方法が違います。そのため、地方からの旅行者の場合、きちんと分別せずに捨ててしまうことがあるようです。
そのため、アパートに設置してあるごみコンテナーの回収を拒否されたり、そうでなくても管理人さんの仕事が増えるなどの問題が出てしまいます。
またコンテナーまで捨てに行くのがめんどくさいからと、他人のアパートの前に放置するような人もいるようです。
不安感
旅行者が出入りするということは、それだけ見知らぬ人がアパート内をうろうろするということ。どんな人が隣人かわからないというのは、なかなかストレスになるものです。
また、多くの人にアパート入り口の暗証番号が知られてしまうという問題も。空き巣も多いパリの街ですから、見知らぬ人がアパート内にいると、住人たちは心安らかでいられませんね。
脱税の温床にも
個人で旅行者に部屋を貸す場合、部屋を貸すことで得る収入を申告しない人がいます。特に支払いを現金で求められた場合は、申告していないとみて間違いないでしょう。
Airbnb のような大手サイトを通した場合でも、相手から安くするから現金で払って、などと言ってくる場合もあります。
せっかくの楽しい旅行中に犯罪の片棒を担がないよう、そういった人からは借りないように気を付けてくださいね。