日本の年末の挨拶といえば「良いお年を」ですが、フランスの年末の挨拶は何というのでしょうか。
今回はクリスマス前や大晦日など、年末に使われるフランス語の挨拶について覗いてみましょう。
レッスンの内容
クリスマス前の挨拶
日本ではクリスマス前特有の表現は特にありませんが、カトリック文化のフランスではクリスマスを盛大にお祝いするため、クリスマス前にはいろいろな人に特有の挨拶を贈ります。
Passez un joyeux Noël !
良いクリスマスをお過ごしください!
Je vous souhaite un joyeux Noël !
良いクリスマスになりますように!
「joyeux Noël」は「joyeux」が「喜ばしい、めでたい」、「Noël」は「クリスマス」で、「メリークリスマス」という意味。
「Passez ~」は「~を過ごしてください」、「Je vous souhaite ~」は「あなたの~を祈ります」です。
上記2つの表現はクリスマスイブや当日にも使えますよ。
「Joyeux Noël !」は単独で「メリークリスマス!」とクリスマスイブや当日の挨拶として使いますが、単独ではクリスマス前には使わないので注意しましょう。

大晦日前の挨拶
クリスマスが終わって大晦日が近づくと、また違った挨拶が登場します。
Passez une bonne fête de réveillon !
楽しい大晦日のパーティーをお過ごしください!
Je vous souhaite une bonne fête de fin d’année !
楽しい年末のパーティーになりますように!
「fête」は「パーティー、お祝い」、「réveillon」は「クリスマスイブ、大晦日」、「fin d’année」は「年末」という意味。
「fête de réveillon」は「大晦日のパーティー」のこと。「réveillon」には「クリスマスイブ」の意味もありますが、クリスマスイブは「réveillon de Noël」と呼ぶ方が一般的です。
「fête de fin d’année」は「年末のパーティー、年末のお祝い」ですね。
フランス人は大晦日に友人と集まって「fête」をすることが多いですが、必ずしもキラキラしいパーティーである必要はなく、「お祝い、お祝いの時期」というニュアンスで捉えると良いでしょう。

クリスマスと大晦日をまとめて挨拶
クリスマス前にもう会わないと分かっていたり、会うかわからないような相手には、クリスマスも大晦日もまとめた年末の挨拶を贈ります。
Passez de bonnes fêtes de fin d’année !
楽しい年末をお過ごしください!
Je vous souhaite de bonnes fêtes de fin d’année !
良い年末になりますように!
上記で注目は「de bonnes fêtes ~」と複数になっている点です。大晦日前の挨拶では「une bonne fête」と単数でしたね。
年末にある「Noël」や「réveillon de Noël」、31日の「réveillon」など複数の「fêtes」ということです。
Bon fin d’année !
良いお年を!
こちらは直訳だと「良い年末を!」ですが、日本風なら「良いお年を!」と訳する方が自然ですね。
「Passez ~」や「Je vous souhaite ~」を付けるときは、下記のように「une bonne fin d’année」と「une」を忘れないようにしましょう。
Passez une bonne fin d’année !
挨拶がするっと口から出ない場合
普段から口にする挨拶と違い、年末にしか使わない挨拶はするっと口から出てこないこともありますよね。
そんな時は相手の挨拶にまず「Merci. ありがとう」と答えた後、「À vous aussi ! あなたもね!」「Bonne fête aussi ! あなたも楽しいお祝いを!」と答えるだけでもOK。短い挨拶でも十分に気持ちは伝わります!
まとめ
フランスの年末の挨拶をご紹介しました。
フランスでは友人や家族など知り合いだけでなく、お店やレストランの店員さんなどにも年末のお祝いの言葉をかけるのが普通のことです。
年末にフランスで過ごす場合は、「Merci, au revoir. ありがとう、さようなら」だけでなく、時期にあった一言を添えるようにしてくださいね。
フランス語の新年の挨拶はこちらをご覧ください。