フランス人の大晦日の過ごし方は友達とパーティーが主流ですが、2020年の大晦日は新型コロナウイルスのせいで、いつものように過ごすことができませんでした。
今回はそんな中で、フランス人がどんな大晦日を過ごしたのかを覗いてみましょう。
レッスンの内容
大晦日はどうだった?
今日の花子さんとマリーさんは、新年のご挨拶の電話をしているようです。
会話
Hanako: Bonne année, Marie.
あけましておめでとう、マリー。
Marie: Meilleurs vœux ! Est-ce que tu as passé un bon réveillon de la Saint Sylvestre ?
あけましておめでとう!楽しい大晦日の夜を過ごせた?
Hanako: Oui, c’était un peu triste juste deux personnes avec mon mari, mais ça a été. Et toi?
ええ、夫と二人でちょっと寂しかったけど、大丈夫よ。あなたは?
Marie: Ça s’est bien passé. On était aussi juste en famille.
楽しかったわよ。私たちも家族だけだったけど。
Ça me faisait bizarre de passer le réveillon en petit groupe…
大晦日の夜に少人数で過ごすのは変な感じだったわ…
Hanako: Je vois. Tu fais des fêtes jusqu’au petit matin avec des amis tous les ans.
なるほど。あなたは毎年、お友達と朝までパーティーをするものね。
Marie: Cette année, ça ne me donne quand même pas envie d’organiser une fête.
今年は流石に、パーティーを計画する気にはなれなかったわ。
De toute façon, il y avait le couvre-feu à vingt heures et il devait y avoir beaucoup de contrôles de police.
それに、20時からの夜間外出禁止令があったし、警察のコントロールもたくさんあったと思うし。
Hanako: Je suis étonnée du calme dehors à minuit. Je n’ai même pas vu une personne dans la rue.
0時の外の静けさにびっくりしたわ。一人も道にいるのを見なかったし。
En plus, ni de pétard, ni de musique…Moins de voitures brûlées aussi.
爆竹も音楽もなかったわね。燃やされた車の数も少ないみたいだし。
Marie: Il y avait quelques fêtes clandestines d’après les informations.
ニュースによると、非合法のパーティーはいくつかあったみたいだけどね。

フランス2020年の大晦日の過ごし方
フランス人の「réveillon de la Saint Sylvestre 大晦日の夜」 の過ごし方は、友達と集まってのパーティーが主流です。ところが2020年の「réveillon de la Saint Sylvestre」は、新型コロナウイルスの影響で、いつものように過ごすことができませんでした。
20時からの夜間外出禁止
2020年秋の2度目の「confinement ロックダウン」後のフランスは「couvre-feu 夜間外出禁止令」 が出され、それは2021年に入っても継続されています。
クリスマスの夜だけは例外として夜間の外出が許可されましたが「réveillon de la Saint Sylvestre」は例外とはならず、20時から「couvre-feu」となりました。
家族と過ごすクリスマスとは違い「réveillon de la Saint Sylvestre」は友達同士のパーティーが主流のため、人によってはパーティーをはしごする人も。
また外出を禁止しないと、カウントダウンのために外で集まってしまう危険もあるため「couvre-feu」が実施されたようです。
毎年大勢の人がカウントダウンのために集まる「Champs-Élysées シャンゼリゼ通り」も、2020年は若干の車が通るのみと、いつもと違う静かな様子が印象的でした。
集まりは大人6人まで
「couvre-feu」以外にも、一つの場所に集まれる大人の数は6人までに抑えるよう、政府は国民に呼びかけていました。
フランス人が友達とパーティーをするとなると、大人6人などは簡単に超えてしまうものですが、2020年はパーティーをするにしても6人を超えないよう控えめに行う人が多かったようです。
クリスマスは一緒に住まない家族とも過ごせたので「réveillon de la Saint Sylvestre」はコロナ被害を少しでも抑えるため、夫婦と一緒に住む子供だけなど、誰も呼ばずにいつもの家族で過ごすという人もいました。
静かな大晦日
「couvre-feu」かつ、集まっても少人数。そのため2020年のフランスの「réveillon de la Saint Sylvestre」は、とても静かなものでした。
外に人がいないので「pétard 爆竹」を鳴らす人もおらず、もちろん花火の打ち上げもほとんどありません。
そしてフランスでは「réveillon de la Saint Sylvestre」に多くの車が燃やされるのですが、2020年は861件と2019年の1.457件と比べ約40%も減ったそうです。(参照:Europe1)

隠れてパーティーを計画するフランス人
全体的にはとても静かな2020年の「réveillon de la Saint Sylvestre」でしたが、皆が決まりを守るわけではありませんでした。
まるで大箱のディスコのような大がかりな「fête clandestine 非合法のパーティー」も残念なことに開催され、中には2500人を超す参加者が集まったものもあります。
人数が多すぎるため警察も力ずくでの介入が難しく、なんと36時間にもわたりパーティーが続けられたのでした。
まとめ
フランス人にとって「réveillon de la Saint Sylvestre」はクリスマスよりも重要度が低いとはいえ、パーティーで楽しく過ごしたいという思いは強いもの。
例年のように過ごせなかった2020年ですが、新型コロナの被害を少しでも抑えるため、多くのフランス人は決まりを守って過ごしたようですよ。
※2021年1月の情報です。