パリの移動に欠かせないのがメトロですが、慣れないと改札口で立往生してしまうことがあります。
今回はそんなメトロで困った時の対処法について覗いてみましょう。
レッスンの内容
失敗しやすいメトロの改札口
パリの「métro メトロ・地下鉄」の入り口の改札口は、回転バーか自動ドア形式になっています。当然チケットを通すと通れるようになりますが、簡単なようで失敗しやすい場所なのです。
回転バー付きの入口が失敗しやすい理由は、回転バーが重いから。腰のあたりで押して通るのですが、その重さに慣れていないと「あれ?」と思って立ち止まってしまうことがあります。
最後まで回し切らずに体を後ろに引いてしまうと、それで回転バーはブロック!もちろん一度改札を通したチケットは使えなくなってしまいますよねね。
日本のように改札口に駅員さんがいれば良いのですが、フランスの駅の改札には駅員さんがいることはほとんどありません。事情を説明して通してもらうことができないのです。
そんな時、日本人なら悔しく思いながらも別のチケットを使う方が多いでしょう。ところがフランス人は改札口で失敗したからといって、もう一枚チケットを消費することはありません。
ではどうやって改札口を通り抜けるのでしょうか?

近くの人に一緒に通してもらう
改札口を通る他の人に声をかけて、回転バーなどを一緒に通らせてもらいます。回転バーは狭いのですが、ぴたっと後ろに引っ付けば大人二人でも通ることができます。
Est-ce que je peux passer avec vous?
一緒に通っても良いですか?
フランス人は一緒に改札口を通らせてと言われる・言うことに慣れているので、上記のようにお願いしても不審者扱いされることはまずありません。
これだけだと無銭乗車したい人のようで抵抗がある場合は、チケットを見せながら下記のように付け足すと良いでしょう。
J’ai raté le tourniquet.
回転バー(を通過するの)に失敗しました。
確率は低いですが、あなたが失敗して困った顔をしているのを見ている人が、声をかけてくれる場合もあります。
Voulez-vous passer avec moi?
一緒に通りますか?
勝手に引っ付いて通る
このケースは通り方自体は上記と同じですが、違うのは”何も声をかけずに勝手に引っ付いて通る”という点です。
フランスでは残念なことに無銭乗車をする人が多く、フランス人はこの行為にも慣れています。とはいえ気分が良いものではありませんし、スリの常套手段でもあるので、嫌な顔をする人も当然います。
勝手に引っ付いて通るより、勇気を出してお願いする方が気持ちよく接してもらえますよ。
改札の下や上を通り抜ける
小さな駅や時間によっては、周りに誰もいないということもあり得ます。そんな時は改札口の下の隙間や扉の上を乗り越えるという強者も!
確かにチケット自体は通してあるので、無銭乗車をするわけでもないのですが、同じようにするのはかなりの勇気が必要になりそうですね。

未使用のチケットが使えない場合
未使用のチケットや使用期限内のカードでも磁気などがおかしくなっていると、改札を通してもブロックされたままで通れないということがあります。
そんな時に上記のような方法で中に入ってしまうのはNG。チケットコントロールに当たってしまうと、無銭乗車扱いで罰金の対象になってしまいます。
面倒でも有人のチケット売り場で、チケットを交換してもらってくださいね。
Il ne marche pas ce ticket.
このチケットは作動しません。
Pouvez-vous le changer, s’il vous plaît?
このチケットを替えてください。
まとめ
フランスではメトロの改札口を通れないのは良くあるトラブルです。しかし慣れていないとどうしようかとオロオロ、不安になってしまうこともありますよね。
失敗せずに通過するポイントは”ためらわず一気に通る”こと。それでも失敗してしまったら、勇気を出して周りの人に一声かけてみてください。そこから「D’où venez-vous? どこから来たの?」など会話につながることもありますよ。