フランスの定期会員システム

    1. フランス語会話・勉強

    コンサートやオペラ、バレエなどの公演が少しお得に見れる定期会員のシステムをご存知でしょうか。

    今回はそんなフランスの定期会員について覗いてみましょう。

    定期会員になろう

    今日のマリーさんはカレンダーと何かのパンフレットを見比べ、何やら悩んでいるようです。いったい何に悩んでいるのでしょうか?

    会話

    Hanako : Qu’est-ce que tu regardes aussi sérieusement avec le calendrier?

    そんなに真面目にカレンダーと何を見ているの?

    Marie : C’est un dépliant de concerts pour la prochaine saison.

    次のシーズンのコンサートのパンフレットよ。

    Je suis en train de réfléchir quel abonnement et quels concerts à choisir.

    どの定期契約にして、どのコンサートを選ぶか考え中なの。

    Hanako : Je vois. Il est difficile de décider le projet de l’année avant la rentrée.

    なるほど。新学期前にその年の計画を決めるのは難しいものね。

    Marie : Exactement. Mais si je ne décide pas maintenant, il risque de ne plus avoir de places.

    その通り。でも今決めてしまわないと、席が取れない危険があるもの。

    Hanako : Montre-moi le dépliant, s’il te plaît. Je m’y intéresse aussi.

    パンフレットを見せてちょうだい。私も興味があるの。

    Hum, il y a pas mal de concerts qui m’intéressent.  

    うーむ、興味を引くコンサートが結構あるわ。

    Marie : Tu veux t’abonner aussi ?

    あなたも定期契約する?

    Hanako : Si on s’abonne, est-ce qu’il y a une réduction ?

    定期契約すると、割引はある?

    Marie : Oui, bien sûr.  Si tu veux, on peut y aller ensemble !

    ええ、もちろん。良かったら、一緒に行きましょうよ!

    夕暮れのパリ、フランスとしても知られるオペラ座。

    ポイント

    dépliant

    dépliant」は「折り畳みのパンフレット」のことです。ホッチキス等で止められているようなパンフレットは「brochure」と呼びます。

    ちなみにパンフレット全体を指す「pamphlet」という単語もありますが、それぞれパンフレットの形式を表す「dépliant」や「 brochure 」という単語の方がよく使われます。

    abonnement

    abonnement」は「加入契約・定期会員加入」のこと。携帯電話や水道電気、はたまた雑誌の定期購読、コンサートや劇場などの定期会員加入などを指します。

    rentrée

    rentrée」は「新学期」、特に夏休み明けの「新学年」のこと。フランスは9月が新学年の始まりなので「rentrée」も9月ですね。

    s’abonner

    s’abonner à ~」で「~の契約をする」の意味になります。

    フランスの講堂に座る若い女性。

    コンサートや劇場の定期会員

    フランスではコンサートやオペラ、バレエなどが日本よりも身近にあり、日常的に通う人々がたくさんいます。

    そんな人々が活用しているのが「abonnement」で、一定数以上のコンサート等の予約をすることで割引を受けられる制度です。

    割引以外にも「abonnement」はチケットが一般売り出しされる前から受付されることが多く、良い席が押さえやすいというメリットもあります。

    そんな「abonnement」は一度定期会員になると5~6月ごろにその次のシーズン(9月~6月)のプログラムが送られてきます。

    そのプログラムとカレンダーを睨めっこしながら、どれだけの数を購入するか、どのコンサートに行こうか、などを決めるのです。

    定期会員のデメリット

    割引がうれしい「abonnement」ですが、デメリットもあります。

    夏の間に次の「rentrée」以降、9月から6月の予定を決めるわけです。数か月先のことならともかく、一年後の予定を決めるのはなかなか難しいものですよね。

    特にフランスではお稽古事を9月からスタートすることが多く、夏にはまだそちらの予定がわからないということがあります。フランスで「rentrée」前に一年の予定を決めるのは日本以上に難しそうです。

    またキャンセルや変更が可能であることが多いのですが、変更ができたとしても他の自分の都合の良い日の席が空いているとも限りません。そうすると結局お金を無駄にしてしまうことになります。

    まとめ

    定期会員というと一年ずっと通わないといけない印象を受けますが、短期間にまとめていくつかのコンサート等に申込むということもできます。

    4公演から申し込めることが多いので、ちょっと長めのフランス滞在なら「abonnement」を利用して劇場通いを楽しむのもおすすめですよ。

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