フランス式スモークサーモンの食べ方

  1. フランス食べ物

フランスのクリスマスディナーにスモークサーモンは欠かせない食材です。

日本でもポピュラーなスモークサーモンですが、フランスではいったいどんな食べ方をするのでしょうか?

スモークサーモンの食べ方

クリスマスにスモークサーモンを食べた花子さんに、マリーさんが質問をしているようです。

会話 

Marie : C’était bon le saumon fumé ?

スモークサーモンは美味しかった?

Hanako : Oui, j’en ai mangé avec de l’émincé d’oignon cru et du citron.

ええ。生たまねぎのスライスとレモンで食べたわ。

Marie : Avec de l’oignon cru ? C’est original.

生たまねぎと?変わってるわね。

Hanako : Au Japon, on le mange souvent avec, comme il est assez gras.

日本ではスモークサーモンは生たまねぎやレモンと食べることが多いのよ。だってスモークサーモンってかなり脂っこいでしょ。

Marie : Moi, j’aime le manger avec de la crème très épaisse.

私は濃厚なクリームと食べるのが好きよ。

Hanako : Certains mangent même avec du beurre…

バターと一緒に食べる人もいるわよね…

Marie : C’est bon aussi avec du beurre.

バターと食べるのも美味しいわ。

Hanako : Oui, mais c’est trop lourd pour moi.

ええ。でも私には重過ぎるわ。

ポイント

saumon fumé 

saumon」は「サーモン」、「fumé」は「燻製にした」という意味です。というわけで「saumon fumé」は「スモークサーモン」のことですね。 

émincé d’oignon cru

émincé」は「薄切り」、「oignon」は「たまねぎ」、「cru」は「生の」のいう意味。「émincé d’oignon cru」は「生たまねぎの薄切り」となります。

C’est original

「original」は「最初の・独創的な」などの意味ですが「風変わりな」という意味もあります。

そのため「C’est original」は「それは変である」と言いたいのを、失礼にならないよう婉曲に伝えるのにも便利な表現です。

crème très épaisse

crème」は「クリーム」全般を指しますが、ここでは「crème fraîche サワークリームの一種」のこと。

スーパーなどで売られている「crème fraîche」の脂肪分は30%の物が多く「crème fraîche épaisse」と呼ばれます(「épaisse」は 「分厚い・濃厚な」の意味)。

そして「crémerie 乳製品販売店」や「fromagerie チーズ販売店」ではそれ以上の脂肪分の物も売られています。

マリーさんはきっと、スーパーなどの量産品でなく「crémerie」などで購入した「crème très épaisse とても濃厚な(脂肪分の高い)クリーム」で「saumon fumé」を食べたのでしょうね。

木製のまな板の上にフランス産のバター各種。

フランスのスモークサーモンは乳製品と

フランスでは「saumon fumé」は「crème fraîche」や「beurre バター」と一緒に頂くのが一般的です。

saumon fumé」は魚とはいえかなり脂っこい食べ物なのに、さらに脂肪分をプラスするなんて…と最初はぎょっとするかもしれませんね。

ところが脂肪分+脂肪分という組み合わせは、大概にして美味しいもの。

フランスパンに「beurre」とチーズを挟んだだけのサンドイッチがとても美味しいように「saumon fumé」と乳製品の組み合わせも、実はとっても美味しいのです!

とはいえヘルシーとはかけ離れた食べ方なので、食べ過ぎると胸やけがしてしまうかも。

胃腸に自信のない方は「crème fraîche」や「beurre」と一緒に頂くのは、少量にしておくのが良いかもしれませんね。

フランス産のトマトとレモンを添えた白い皿にスモークサーモン。

フランス式スモークサーモンの盛り付け

日本で「saumon fumé」は「émincé d’oignon cru」と一緒に食べることが多いですよね。そのためか、一皿に「saumon fumé」や「émincé d’oignon cru」などが立体的に盛り付けされています。

ところがフランスで「saumon fumé」は大皿に平たく盛り付けられます。「crème fraîche」や「beurre」は別添えなので、なんとも寂しい見た目に…

とりあえずパックからお皿に移しただけで、立体的な盛り付けを好む日本人からすれば手抜きに見えてしまうかも。

フランス人のお宅で「saumon fumé」をフランス式で出されたら、手抜きに見えてしまって、あれ?私歓迎されていないの?と思ってしまうかもしれませんが、心配は無用。

大皿に「saumon fumé」を平たく並べるのはフランスの一般的な盛り付け方で、けっして手抜きしたというわけではないのです。

まとめ

フランスでの一般的な「saumon fumé」の食べ方や盛り付け方を紹介しました。

もちろん「saumon fumé」をカナペにしたり、ヴェリーヌにしたりと見た目にもこだわって盛り付けをするフランス人もいるので、一概には言えませんが…

saumon fumé」は脂っこくて苦手というフランス人もいるので、そんな人には、日本風にたまねぎとレモンを添えてあげると喜ばれるかもしれません。

使えるフランス語をカフェで習得
何度でも聞ける1対1レッスンはコスパ最強
【先生を選んで、無料体験する!】

開く

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

白いプレートにブラックベリー、クリーム、そしてフランス風の優雅さを添えた一品。

フランスの大根

大根は日本では冬野菜の代表のような野菜ですが、フランスでは冬に大根を見かけることは殆どありません。今回はそんなフランスの大根事情について覗いてみましょう。…