フランス語で表現「時計の名前」

    1. フランス語単語

    忙しい毎日を送る現代人に時計は欠かせませんが、フランス語で何というかご存知ですか?実は日本語のように「時計」と一言で表せず、タイプによってそれぞれ違う呼び方があるのです。

    今何時ですか?

    今日の花子さんとマリーさんはショッピングセンターにお買い物に来ています。そこへ1人の若者が話しかけてきたようです。

    会話

    Jeune homme : Excusez-moi, Mesdames. Est-ce que vous avez l’heure, s’il vous plaît ?

    青年:すみません、マダム達、今何時ですか?

    Hanako : (en regardant sa montre) Il est 14heures.

    (腕時計を見ながら)14時です。

    Jeune homme : Merci. Au revoir.

    ありがとうございます。さようなら。

    Hanako : Au revoir.

    さようなら。

    Marie : Eh…Hanako, fait attention.

    ちょっと…花子、気をつけなさいよ。

    Hanako : A quoi ?

    何に?

    Marie : Tu crois qu’un jeune homme comme lui, n’a pas de téléphone portable?

    彼のような青年が、携帯電話を持っていないと思うの?

    En plus, il y a une horloge là-bas.

    それに、あそこに大時計があるわ。

    Hanako : Ah oui, c’est vrai.

    あらまあ、本当だ。

    Maris : Il avait attendu que tu sortirais  ton portable pour regarder l’heure, et hop ! Il te l’aurait volé !

    きっとあなたが時間を見るために携帯電話を出すのを待っていたのよ。そして、そらっ!あなたから携帯電話を盗むんだわ。

    Hanako : Attends, regarde là-bas, il est à côté de l’horlogerie.

    ちょっと、あそこ見て、彼が時計屋の横にいるわ。

    Marie : Il  parle à une autre dame…voila, elle indique l’horloge !

    違う女性と話しているわね…ほら、彼女は大時計を指差したわ!

    Hanako : Je n’en crois pas mes yeux ! Enfin, malheureusement tu as raison…

    信じられない!そうね、残念ながらあなたが正しいようだわ…

    ポイント

    jeune homme 

    jeune 若い」と「homme 男性」で「jeune homme」は「青年」を指す言葉で、「Monsieur」と呼びかけるには若い年代に声をかけたいときにも使われます。

    女性なら「Madame」と「Mademoiselle」で使い分ける男性版というわけです。

    Je n’en crois pas mes yeux 

    「自分の目を信じない」、つまり目の前で信じがたいことが起こったときに使えるワンフレーズです。

    ローマ数字のフランス時計。

    時計の名称

    時計の種類

    日本語で時計はどんなものであっても○○時計と呼ぶので、とっても分かりやすいですよね。ところがフランス語の「時計」は種類によって全く違う単語を用いて表します。

    La montre

    腕時計 / 懐中時計

    今時は懐中時計を使う人はほぼ居ないでしょうから「la montre」というと一般的には「腕時計」を意味します。

    La pendule

    振子時計 / 置時計 / 掛け時計

    一般の家にあるような時計は「la pendule」といい、「pendre つるす・ぶら下がる」から派生している単語です。

    男性名詞で「le pendule」というと時計自体ではなく「振子」を指すので、冠詞には注意してくださいね。

    ちなみに旅行用のような小型のものは「la pendulette」です。

    L’horloge

    (公共の)大時計

    柱時計や置時計・掛時計まで種類を問わず、公共の場にある大きい時計を意味します。

    駅や市役所・教会などの建物では、昔ながらの豪華な「L’horloge」を使用しているところも多いので、チェックしてみてくださいね。

    Le réveil

    目覚まし時計

    le réveille-matin」とも呼びます。時計を表す単語は女性名詞が多いのですが、こちらは男性名詞です。

    以前のフランスでは「radio-réveil 目覚まし付きラジオ」を好む人が多かったのか、電気屋でよく見かけました。

    携帯電話が普及しだしたころから、あまり見かけなくなったので、目覚ましも携帯電話を使うという人が増えたのでしょうね。

    携帯電話の時計

    さて、携帯電話で時間が分かるから、腕時計をしない人も多いですよね。では携帯電話の時計はいったいなんと呼ぶのが正解なのでしょうか?

    その答えは「l’horloge」。公共の物でもないし、大きくないのに不思議な感じがしますが「l’horloge」には、純粋に「時計」という意味もあるので、そのためでしょう。

    会話中でも「時計屋」というのに「horloge」から派生した「horlogerie」という単語が使われていました。

    「時計」を言い表すのにいくつもの単語を使い分けるのは慣れないものですが、使い間違えに気を付けたいですね。

    フランスの女性が時計に指を当てています。

    時間を尋ねる表現

    Quelle heure est-il ?

    Est-ce que vous avez l’heure ?

    1つ目は「何時ですか?」と尋ねる表現です。

    2つ目も同様に時間を尋ねているのですが、直訳すると「vous avez l’heure ?  時間を持っていますか?」という表現なのが面白いですね。

    決して「あなたに時間が有りますか?」と尋ねているわけではありません。時間の有る無しを表現するのは「avoir le temps」という表現です。

    そして否定形で「je n’ai pas d’heure」となると「時間が分かりません」ではなく「時間の予定がはっきりしない」という意味になるので紛らわしさ満点ですね。

    【時間を尋ねられた時に気をつけたい事】

    会話中でマリーさんも言っていますが、時間を尋ねる振りをして物を盗むという泥棒の手段があります。

    鞄から携帯電話を出したところを狙われたり、腕時計で時間をチェックしている隙に鞄から財布を盗むなど…

    怪しまれずに被害者に近づく方法ではありますが、今時はみんな携帯電話を持っているので、そもそも時間がわからない人なんてまず居ません。

    フランスで知らない人に時間を尋ねられたら、持ち物をしっかりキープしつつ、答えるようにしてくださいね。

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