日本人が間違いやすいフランス語の単語③

  1. フランス語単語

フランスの「道」は大きさなどでいくつかの種類に分かれていて、それぞれに名前が付いているのはご存知でしょうか?

今回はそんなフランスの「道」の名称や、その他の「道」を指す単語について覗いてみましょう。

どの道を行く?

会話 

今日の花子さんはマリーさんの運転で車でお出かけ中。目的地までの道案内をしているようです。

Marie: Tu peux m’indiquer quelle route prendre, s’il te plaît?

どの道で行くか指示してくれる?

Hanako: Tu prends déjà cette rue, tout droit.

まずはこの道をまっすぐ進んで。

Au rond-point, tu sors à la deuxième sortie, et tu continues le boulevard pendant quelques minutes.

ロータリーで2つ目の出口を出たら、大通りを数分進むの。

Marie: Ensuite?

それから?

Hanako: Juste avant d’arriver au quai, tu tournes à gauche.

川岸の通りに着く少し手前で、左に曲がってね。

Tu roules sur l’avenue et au troisième feu, tu tournes à droite.

並木道を走って、3つ目の信号で右に曲がるの。

Tu arriveras sur une impasse. On peut facilement y trouver une place pour se garer.   

袋小路につくわ。そこだと駐車のスペースを簡単に見つけられるのよ。

フランス、パリの石畳の通りをオレンジ色の車が走っている。

間違いやすい単語「道」

日本語の「道」にあたるフランス語は様々です。まずは「道路」にある「道」の種類についてみてみましょう。

フランス語の「道」の種類

フランスの道にはすべて名前がついて「数字+道の種類+道の名前」と表示されます。住所を見るだけで、そこがどんな道なのか大体想像できるようになっているんですよ。

【une rue】 

「道」といって一番に思い浮かぶのはこの「rue」ではないでしょうか。この「rue」は家が両側に並んでいるような道のこと。街中を走っている大通り以外の道は大体がこの「rue」に分類されます。

【une avenue】

avenue」は「並木道」や「並木の植わった大通り」のこと。「l’avenue des Champs-Elysée シャンゼリア通り」が有名ですね。

【un boulevard】

boulevard」はそもそもは城壁後に作られた環状道路のことですが、現在ではそれ以外の「大通り」にも「boulevard」が使われています。

avenue と boulevard の違い

boulevard」にも「avenue」と同様に歩道に並木が植わっていることも多く、見た目では区別がつかないことも。逆に「l’avenue de l’Opéra オペラ通り」のように「avenue」なのに並木がない道もあります。

これは古くからの道の名前がそのまま使われているのが原因ですが、「avenue」と「boulevard」を見分ける方法は並木以外にもう一つあります。

それはその道の先に何か建造物などがあるかどうか。「avenue」の名前は古いフランス語で到着を意味する「avenir」が由来です。そのため、「avenue」の先には目的になるような建造物がある、というわけです。

確かに「l’avenue des Champs-Elysée」 の先には「l’arc de triomphe 凱旋門」が、「avenue de l’Opéra」の先には「l’Opéra」がありますね。

【un boulevard périphérique】

boulevard」は現在では環状道路でないものが多いですが、現在の街の外ををぐるっと囲っている環状道路のことは「boulevard périphérique」と呼びます。

périphérique」は「周辺の」という意味なので、街の外側でない環状道路のことは「boulevard périphérique」とは呼びません。

【un quai】

quai」は川に沿っている道のこと。車だけ走れるような道や散歩道など、広さに関係なく「quai」と呼びます。

【une impasse】

impasse」は「行き止まりの道」のことです。

フランスの女性がエッフェル塔の前でフランスの旗を持っています。

その他の「道」を意味するフランス語

【route】

「どの道を行く?」など、具体的な道ではなく「道のり」という意味での「道」には「route」が使えます。

Je t’indiquerai la route jusqu’à notre destination.

私があなたに目的地までの道を指示します。

Je me suis trompé de route.

道を間違えました。

また「route」には「route nationale 国道」「route départementale 県道」など、街と街を繋ぐ道(街道)の意味もあります。

【chemin】

chemin」は「人や動物が通れる道」という意味で、「rue」や「avenue」など道の種類に関係なく、大きな意味での「道」を指します。

route」と同様に道を尋ねたりするときの「道」としても使えますし、自分の進むべき道というときの「道」の意味でも使えます。

ただし具体的な通りの名前には使われません。

【voie】

voie」は「voie de terre 陸路」「voie maritime 海路」などの「交通路」、「道路の車線」という意味。

公的な意味では「voie」は「rue」や「avenue」など道路全てを総称しますが、日常生活では個々の道を「voie」と呼ぶことはありません。

まとめ

日本語なら「道」の一単語で済むのに、フランス語にはいろいろな単語があって使い分けが大変…。

反面、各道に名前がついているので、地図を見れば目的地が簡単に見つかるというメリットもあります。

道案内をお願いする単語も覚えておけば、フランス旅行がより一層楽しくなりそうですね。

日本人が間違いやすいフランス語の単語①

日本人が間違いやすいフランス語の単語②

日本人が間違いやすいフランス語の単語④

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