海と山に囲まれたプロヴァンスの美味しいものを満喫するなら、自分で料理するのもおすすめです。
シンプルな材料でも新鮮さが違うから驚くほど美味しい食事がつくれそうですね。
プロヴァンスの美味しいもの
何週間もお休みを取るのがフランス式ヴァカンス。毎日レストランで食事をするわけにはいきませんよね。
プロヴァンスの太陽を浴びた野菜を、自分で料理するのも楽しみの一つです。
会話
Marie : Ecoute Hanako, c’est vrai que la bouillabaisse est très bonne, mais il ne faut pas oublier les autres choses aussi !
ちょっと花子、確かにブイヤベースは美味しいけど、他のものも忘れないでよ!
Hanako : Les autres choses ?
他のもの?
Alors, qu’est-ce que tu me conseilles ?
じゃあ、何がおすすめ?
Marie : Je te conseille d’aller surtout au marché local.
地元の朝市に行くのをおすすめするわ。
Comme il y a le soleil toute l’année, les légumes ont les vrais goûts de légumes.
一年中お天気が良いから、野菜が本当の野菜の味がするの。
Par exemple, le goût de tomate, très sucré, rien à voir avec les tomates de supermarché.
例えばトマトの味もね、とっても甘くってスーパーのトマトとは全くの別物よ。
Hanako : Ah oui, ça me tente beaucoup…
ああ、そうね、それは魅力的だわ…
La vraie cuisine provençale !
本物のプロヴァンス料理ね!
Marie : Voila, si tu es véritablement gourmande, il ne faut pas rater ça.
その通り。もしあなたが本物のグルメなら、これは外せないわよ。
Hanako : Dans ce cas, c’est peut-être mieux de louer un appartement plutôt que l’hôtel ?
それなら、ホテルよりアパートを借りた方がいいのかしら?
Marie : Oui, c’est bonne idée !
ええ、良いアイデアね。
De toute façon, tu y resteras pendant un certain temps.
どの道、しばらく滞在するんでしょ?
Il vaut mieux avoir une cuisine.
キッチンはあったほうがいいわよ。
Hanako : Jusqu’à là, je n’ai jamais essayé les vacances à la française.
今までフランス式バカンスって試したことが無かったんだけど。
Je crois qu’il est temps à m’y mettre !
今こそやってみるべきよね。
Marie : Bienvenue au club !
あなたもフランス人の仲間入りね!
ポイント
marché local
「marché」といえば「市場」のことですね。日本でも「マルシェ」で意味が通じる事も多いと思います。「朝市」と訳される事が多いですね。
そんな「marché」ですが「朝」だけの物ではないんですよ。
「supermarché スーパーマーケット」や「marché aux puces ノミの市」などいろいろです。常設市場は「marché couvert」と呼びます。
単に「Je vais au marché」といえば「朝市に行く」となります。
マリーさんは花子さんに「地元の」マルシェに行って欲しいと思っているから「marché local」という表現を使っています。
rien à voir (avec ~)
直訳してしまうと「見るものが無い」となりますが、ここでは「~と無関係な」の意味になります。
朝市のトマトとスーパーのトマトが「全くの別物」というのを強調するために、こんな言い方をしています。
ça me tente
「tenter」には「試す」の他に「誘惑する」という意味もあります。
「ça me tente 」は「それが私を誘惑する」、日本語にすると変ですね。文中では「魅力的ね」と約しました。
un certain temps
形容詞の「certain」は慣れない内は使うのが難しい単語の1つです。「①確実な」という意味と「②いくらかの」という全く違う意味を持つからです。
「certain」が名詞の後、もしくは属詞なら①の意味、「un certain +名詞」と「un/une」の後に「un certain」が来れば②の意味になります。
文中の「un certain temps」は②の意味で「しばらくの時間」「ある程度の期間」と言う事です。
Bienvenue au club !
「クラブへようこそ!」
そのまま何かのクラブに入会したときにも使えますが、「あなたも(私たちの)仲間入りね」といった意味で使われる事も良くあります。
プロヴァンスの美味しいもの
マルセイユの名物ブイヤベースや新鮮野菜などプロヴァンスには美味しい物が沢山あります。
山側の美味しいのも
他に有名なものではオリーブやヤギのチーズ。牧草が生えにくい山間地帯が多いから、牛よりも子羊が料理に使われることが多いんです。
ジンギスカンのイメージで羊が苦手だと思っている人も、柔らかい子羊にハーブをふんだんに使ったプロヴァンス料理なら好きになれるかも知れませんね。
プロヴァンスのお菓子
お菓子はしっかりとした甘さものが主流です。果物の砂糖漬けの「fruit confit」やアーモンドペーストを使った「calisson」が有名です。
フランスのヴァカンス事情
みなさんは「ヴァカンス」にはどんなイメージがあるでしょうか。
一般的に日本では長期のお休みが取りにくい事もあって、「旅行」には行くけど「ヴァカンス」は取ったことが無い人がほとんど。
フランス人のヴァカンス事情をのぞいて見ましょう。
ヴァカンスの期間
ヴァカンスの為に生きているといっても過言ではないのがフランス人です。夏に2週間は当たりまえ、3週間や5週間という人もちらほらと耳にします。
文中で花子さんの言っていた、フランス式ヴァカンスというのはこの長い期間の事ですね。
ホテル?賃貸?
長期のヴァカンスに行こうとなると、ホテルに泊まったら凄い出費になってしまいます。
そこで一般のフランス人が予約するのはアパートがメインなんですよ。観光地に住んでいる人は、シーズン中だけ自分の家を週貸しにする事も。
掃除も料理も自分でしなくてはいけないのが短所であり長所でもありますね。
ただ、旅館やホテルに慣れた日本人は「こんなのヴァカンスじゃない!」と思ってしまう人も多いみたいです…。