フランスの風物詩、エピファニーのレシピ

    1. フランス食べ物

    エピファニーに必ず登場するのがアーモンド・クリームをたっぷり詰めたパイのお菓子です。

    フランスでは年末辺りから1月中旬辺りまで見かける季節の味なんです。

    意外に簡単なレシピなので、一度作ってみませんか?

    Galette des Rois ガレット・デ・ロワ

    この「épiphanie エピファニー」の時期に食べられる「Galette des Rois」の特徴は「 fève そら豆」が1つ入っている事。

    この時期以外は「pithiviers」と呼ばれ「 fève」を入れずに焼かれます。

    フレンチパイの上に紙の王冠が乗っています。材料

    Ingrédients pour 6 personnes

    材料 6人分

    2 pâtes feuilletées

    パイ生地 2枚

    100g de poudre d’amandes

    アーモンド・プードル 100g

    100g de sucre

    砂糖 100g

    100g de beurre

    バター 100g

    2 œufs

    卵 2個

    1 jaune d’œuf

    卵の黄身 1個

    Extrait d’amande amère

    ビターアーモンド・エッセンス

    1 cuillère à soupe de sucre glace

    グラニュー糖 大さじ1

    1 fève

    そら豆 1個

    ポイント

    *「pâte」とは小麦粉を練って作った生地全般を指します。「pâte feuilletée」はパイ生地のことですね。「pâtes」と複数だとパスタのことになります。他にも「pâte à pain」でパン生地、「pâte sablée」でサブレ生地などがあります。

    *「feuilleté」は形容詞で、女性名詞の「feuille 葉」から来ている単語です。パイ生地は薄い葉っぱが重なり合った様子に似ているため、この名前が付いているわけなんですね。

    フランスのキッチンで食事を準備する女性と小さな女の子。作り方

    Battre les œufs avec le sucre

    卵と砂糖を混ぜ合わせる

    Verser le beurre fondu et quelques gouttes d’extrait d’amande

    溶かしバターとアーモンドエッセンスを何滴か加える

    Ajouter la poudre d’amandes et bien mélanger

    アーモンド・パウダーを加え良く混ぜる

    Sur une pâte feuilletée, disposer la crème d’amande au centre

    パイ生地の上にアーモンドクリームをのせる

    Mettre une fève

    そら豆をのせる

    Mouiller d’eau le tour à l’aide d’un pinceau

    ハケでパイ生地の周りを水で湿らす

    Recouvrir d’une autre pâte feuilletée

    もう一枚のパイ生地を被せる

    Appuyer sur la totalité de la bordure afin de bien fermer les deux feuilletages

    2枚のパイ生地をしっかり引っ付けるためにフチを抑える

    Dessiner une rosace à l’aide d’un couteau

    包丁を使い、バラ模様を描く

    Dorer au jaune d’œuf

    パイ生地に黄身を塗る

    Garder au froid 30 minutes

    冷蔵庫で30分休ませる

    Préchauffer le four à 180

    オーブンを180℃に予熱する

    Enfourner pendant 20 minutes

    オーブンに入れ20分間焼く

    Sortir du four et saupoudrer de sucre glace

    オーブンから出しグラニュー糖を振る

    Enfourner de nouveau 5 minutes

    もう一度オーブンに入れ5分間焼く

    単語

    (全て他動詞)

    battre (強く)かき混ぜる

    verser  注ぐ

    ajouter  加える

    mélanger 混ぜる

    disposer 並べる

    mettre  置く

    mouiller  湿らせる

    recouvrir 覆う・フタをする

    appuyer  押しつける

    fermer 閉じる

    dessiner 描く

    dorer 卵黄を塗る

    garder 保存する

    préchauffer (オーブンなどを)予熱する

    enfourner オーブンに入れる

    sortir 出す

    saupoudrer 振り掛ける

    木製テーブルの上に小麦粉、卵、麺棒を置いたフランスのテーブル。ポイント

    *「battre les œufs」 お菓子作りで「battre」という時は「fouet 泡立て器」を使います。「battre」は「打つ・殴る」という意味の動詞ですよね。そこからイメージ出来るように、力強く泡立て器で混ぜてください。バターをポマード状にする場合は「battre le beurre en pommade」と言います。

    *「disposer la crème」ですが、直訳すると「クリームを配置する」になりますね。文中では「クリームをのせる」と訳しましたが、なぜここで「mettre」ではなく「disposer」を使うのでしょうか?

    la crème d’amande」をパイ生地に乗せる時には、絞り出し袋に入れて作業をします。パイ生地の真中から始めて、グルグルと円を描いて絞っていきます。ですので、クリームがきれいに並んだ(配置された)状態になるんですね。

    *「mouiller d’eau le tour」の「le tour 周囲」は「la crème d’amande」の周り、クリームを絞り出して余ったパイ生地の端の部分の事です。

    *「dorer」は金箔を張ったり、日焼けをして(肌を)焼くことも指します。パイ生地の表面に卵黄を塗って焼くことで、表面が一層こんがり焼けツヤが出ます。

    *「sortir du four et saupoudrer de sucre glace」焼き上がりの少し前にグラニュー糖を表面に振ってあげると、香ばしさとツヤが増すんですね。砂糖にバニラの香りを付けた「sucre vanille」を使うこともあります。

    フランスにある、ラクダに乗った三人の賢者の置物と、「幸福な啓示」という看板が掲げられている。エピファニーとそら豆

    épiphanie

    épiphanie 公現祭」とは、日本ではあまり馴染みの無い行事ですが、キリスト教の祝日の一つです。

    国によって若干の違いはありますが、1月6日を「épiphanie」とするところが多いようです。

    les rois mages 東方の三博士」がベツレヘムへ来訪し、キリストの誕生を祝った日と言われています。

    そしてこの日に食べる「galette des rois」の「roi」は王様の意味ではなく、この三博士を表しています。

    épiphanie」は「la fête des rois」と呼ぶこともあります。

    fève

    galette des rois」に1つだけ入れられている「fève」、昔は本物のそら豆が入れられていたそうです。

    現在はそら豆の代わりに、小さい陶器製の飾りが入っています。

    切り分けた「galette des rois」の中の「fève」が当たった人が、その日一日王冠を被り「roi」か「reine 女王」になることが出来ます。

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